生活

新鮮な場所に滞在中だからこそ、無限にだらだら適当に、暇にのびのび脱力していたい。歩きまわって目を使い続けて、その場所にしかないものをインプットしまくるのもいいけど。思ったり考えたり、どこでもできる思索こそ、やりたい。

僕の知らない感触の床や絨毯があれば、その上だと違うことが違うふうに思い浮かぶ。あまり分からないスパイスの匂いが充満して、大量の原付きが乱雑に行き来し、かと思えば赤ちゃんも多く、頭上すぐ上を飛行機がとぶ。「なんだここ?」と思いながらも、ぼーっとしてると、考えたことないことが思いついたり、昔読んだ本の一部が新しい解釈で思い浮かんできたりする。

漫画とかSFの設定で、「放射能を浴びて突然変異する」というのがよくある。放射線はパワーが強いので、皮膚とか細胞の区切りを通過してDNAの二重らせんに当たると、らせんがほどける。ほどけたあと、戻ろうとしたり直すための酵素みたいなやつもいるんだけど、ボロボロになってると、元々どんな感じだったか酵素も分からない。

でも二重らせんは、二重だから直しやすい。片方壊れても、もう片方残ってれば、それをヒントにできるから。ウイルスとかは1重なので、じゃんじゃん壊れる。だから突然変異のスピードも早い。

なんか、常識とか考え方とか意識とかのルートというか、クセというか、まさにニューロンの繋がり方なんだけど、そういうのも、「ばしばしレーザーが当たってくる環境だとほどけたり壊れたりしまくる」感じがする。

1週間2週間、3週間ぐらい、常識が違う場所にいると、どんどん「ほどけっぱなし、壊れっぱなし」が加速する。日本人観光客が少ない場所に滞在して、日本語を話してる人もいないと、さらに加速してる気がする。

もっとニューロンが全部脱臼した感じになって、レゴブロック全部バラしたみたいな状態になって、まあ、それでどうなるのか知らないけど、生きたいように生きていこう。



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