生活

できれば何も日本に残さず出国しようという気持ちで何年か前から過ごしていたので、新しい服や靴を買わないようにしていた。ついでに髪も切らないようにしていて、時間が経てば経つほど「出発が延びてるぞ」と実感できるようにしていた。

(実際やってよかった。髪が長くなるほど、いろんな種族との共存に慣れてない人とかが狭い感覚でじろじろ見てくるので、「こんなにたくさんこんなやつがいる場所はほんと御免」となる。渋谷やコリアタウンに行くとそういうことが無い)

でも先週、使い捨てみたいな安物の靴を買った。もうぼろぼろすぎて壊れちゃったからだ。10年ぐらい前に300円で買ったズボンも最近やぶれてしまった。出発直前まで限界以上耐えていてくれた靴とかが、飛行機のチケットを取ったり、ルビコン川を超えたのを確認してから死んだ感じがして、ありがたいというか申し訳ないというか。

ひげの永久脱毛もやれば良かったんだけど、けっこう期間が必要みたいで、あきらめた。シャワーの時間はいろいろ自由に考えができて良いんだけど、刃物を使う作業は注意が必要なのでほとんど余計な思考も働かない。「この時間意味ない!」と毎日のように思っているので、これは、なにか考えておこうと思う。



トップにもどる